お世話になります (2012.09)

2ヶ月間の夏休みも終わり、あさってから前期の授業がはじまる。 慌しい日々がまたやってくるのだ。 さいわい今月29日から九日間は国慶節の連休、 そこで生活リズムの再調整ができるわけだ。

仕事前の準備ということで、事務所で使うイス用クッション(15元)と、 自分の部屋で使う電気スタンド(27.5元)を近くの小型スーパーで購入した。 労働契約は来年1月30日までで、その後は帰国する可能性もある。 帰国の場合はあと約5ヶ月間だけの使用となる。 そこで質よりも安さを重視した。

クッションのデザインは、 QQキャラクターに似たかわいいペンギン。 座り心地は今のところ良い。 電気スタンドのデザインは、 一見豚のようだが、二本の角があり、 豚ではなく、自信はないが、どうやら牛のようだ。

まあ何れにせよ、これからしばらくお世話になります。

イライラ・バーガー (2012.08)

少しずつではあるが、新たな生活や仕事にも慣れてきた。 頭が少しボーっとしてすっきりしないが、風邪も一応治った。 しかし、最近感じるのは、自分の心の狭さ、寛容性の低さである。 このダメな性格は、実はもともと自分に内在していたが、 中国での生活がきっかけとなり肥大化したのだろうと自己分析している。

やはり異国である中国での生活では、いろいろな不満や不安、ストレスを感じ、 気持ちに余裕がなくなり、イライラすることが多く、短気になりがちである。 自分で選んだ路だから、その壁は乗り越えなければいけないのだが・・・。

先日、イライラするこんなことがあった。 私は大学構内の寮に住んでいるが、構内には各種店舗が営業している。 その中に、地味な個人経営のハンバーガー屋がある。 大手のマクドナルドのような華やかさがなく、とにかくうさんくさい。 久しぶりにハンバーガーが食べたくなり、店に入って45歳くらいの店長らしき男に 「チーズバーガー」を注文した。 チーズバーガーは中国語で「芝士漢堡」と言う。チーズは「芝士」(音訳)で、ほかに「奶酪」とも言う。

さて部屋に戻ってバーガーの包みを開けてみると、なんとチーズが入ってないのだ。 しかも牛肉ハンバーグではなく、卵焼きが入っている。 これはおそらく店員が他の客の注文品と間違えたのだなと思い、 現物を持ってすぐさま店に戻り苦情を言った。 ところがその反応は意外であった。 「これはチーズ?バーガーですよ。ほら、写真にも似ているでしょ。」 他の客も待っているので、その場は「そうですかねえ...」と弱気になって部屋に戻った。 しかしどうしても納得できず、イライラしてきた。そして翌日、もう一度店に行き、 「昨日食べたチーズバーガーにチーズが入っていなかった。どういうことだ」 と真剣な顔で例の男に問い詰めた。彼は調理場の数人になにか聞きはじめた。 そしてその後、僕にこう答えたのだ。 「うちの店のチーズバーバーは、チーズの代わりにマヨネーズを使っているんですよ。」 「でも、チーズとマヨネーズは違う物でしょ。メニューにはチーズと書いてあるでしょ。」 と負けずに応戦した。 店員はこれ以上の釈明はせず、ただ仕方なさそうな顔をしているだけだった。 これでは埒があかない。学校当局にこの問題を告発して、 問題のあるバーガー屋に注意、指導させようと考えた。

この話を中国人にすると、そもそも5元のバーガーでイライラするほうが悪い。 チーズはもともと高価で、チーズバーガーはマクドナルドでは10元くらいする。 マヨネーズもおいしいではないか。 そんな苦情を言うと、金持ちであるはずの日本人は逆に変な人間だと思われるから、 そんなことしないほうがいいですよ、と言われた。 また、そんなインチキな店でものを買わないほうがいいとも言われた。 実は、僕もバカバカしいことだと分かってはいる。そんな苦情を言っても結果はない。 しかし今の自分は、ついイライラしてそんな行動にでてしまうのだ。 また、「5元」という価格も微妙だ。高くはないが、安くもない気がする。 スライスチーズ一枚くらい入れてくれよと言いたくなるのだ。

この大学構内には樹木が多く、池もあって、そこには白いガチョウが何羽か棲んでいる。 ときどき大きな声でガーガー鳴くが、それを見ていると、イライラの心も癒される気がする。 ガチョウの写真を添付するので、ご覧ください。