【経典】酒と私(2012.11)

僕の飲酒が習慣化したのは18歳である。 当時アメリカの高校を卒業して帰国し、実家で暮していた。 家にはワインが何本もあったので、毎晩それを飲んでいた。 酒を飲むと気分が高揚し、なんとも心地がよくなる。 さらに酔いがむと、些細なことにも感動して、泣き出すこともあるが、それは稀である。

その後、大学進学で上京した。その頃は主に日本酒を飲んでいた。 今でもそうであるが、ビールは最初の1本くらいでやめ、その後は他の度数の高い酒に換える。 ビールばかりでは、すぐに満腹になってしまい、またなかなか酔えないからだ。 その後、今に至る約25年間には、芋焼酎やバーボン、黒ビール、ワイン、中国酒など、 さまざまなマイブームがあった。

中国酒について。 はじめて中国に来たのは、90年8月(当時21歳)に、 某市の青年友好訪中団の一員としてである。 宴会では初めて中国の白酒(バイチュウ)を飲んだ。 その時、白酒は溶剤のような臭いがし、この上なくまずいと思った。 ただ不思議なもので、年月の経過とともに次第に慣れ、 今では自分で買って飲んでいるくらいである。 ただし酒の飲みすぎは危険である。 2年前中国で、夜中飲みすぎて銀行のATMで寝てしまったことがある。 起きたら朝になっていて、なんでこんなところで寝ているのかと、大変びっくりした。

健康のため、休肝日が必要なのは分かっているが、なかなか実行できないでいる。 酒を飲みすぎて二日酔いになった日に、 飲みすぎを後悔しながら休肝日をとるくらいである。 ただし最近は、飲みたくても量を飲めなくなってしまった。多量に飲む前に眠くなってしまうのだ。 これは老化が原因なのか。 神様が僕に「そろそろ酒の量を減らせよ」と言っているのかも知れない。