前回は久米島の自然風景を紹介したが、今回は歴史的建造物と地元料理などを取り上げる。なかでも私が特に興味深く感じたのは「久米島の赤土」と「フール(豚舎)」で、いずれも実物を見たのは初めてである。
🍀具志川城跡(ぐしかわじょうあと)
具志川城の遠景、その右側に前回紹介した「ミーフガー」が見える。
🍀宇江城城跡(うえぐすくじょうあと)
🍀天后宮(てんこうぐう)
🍀仲原家(なかはらけ)
🍀久米島博物館のフール
中国の農村では現在でも豚便所があることは知っていたが、沖縄でも昭和20年まで使用してきたという歴史は初耳であった。ここでウィキペディアの「豚便所」の説明から沖縄に関係する部分を引用する。
沖縄県及び奄美群島に存在した。しかし、この地域ではブタを食用としており、サナダムシなどの寄生虫病の温床となっていた。そのため、明治時代に明治政府により病院などが整備されると、衛生観念の広がりから不衛生なありさまが問題としてとり上げられるようになった。そして、裸足の禁止や火葬の奨励とともに風俗改良運動の中で廃止が推奨され、大正時代に県令によって新規の開設が禁止された。1945年(昭和20年)の沖縄戦後、アメリカ軍当局によって使用も完全に禁止された。
🍀上江洲家(うえずけ)
🍀赤土 久米島の赤土はシーサー作りや染色、さらには首里城の赤瓦や塗料にも使われていて文化的貢献度はかなり高い存在である。実際に畑の赤土を見るとその鮮やさに目を奪われた。ただ現在は赤土が大きな社会問題になっているという。そこでその問題に関する説明を、久米島町役場のHP(http://www.town.kumejima.okinawa.jp/)の記事「赤土流出防止対策をとり、農地と島の自然を守ろう!」(2018年3月1日)から一部を引用する。
大事な耕土が流れていませんか? 大雨の後、赤土が道路や側溝に流出して、河川や海が真っ赤に染まっているのを見たことはありませんか? 沖縄県内全域で河川・海岸への赤土の流出による自然環境への汚染は、水産業や観光産業にも悪影響を及ぼし、深刻な社会問題になっています。久米島町は沖縄県内で重点監視区分に指定されています。 農家にとって農地の土壌は、営農の基盤であり、農家にとって貴重な資源です。手間や費用をかけて作った良い土ほど粒子が細かくすぐに流れてしまいます。大雨で流されてしまっては、農家自身の損失も多大です。
農地だけではない!山林や漁場まで! 赤土流出による環境汚染は、河川や山林の希少生物、沿岸海域のサンゴ礁生態系に大きな被害を及ぼします。また海への流出は、周辺海域の生態系への影響やダイビングなどの観光産業への影響だけでなく、漁場まで汚染され漁獲生産や養殖業に大きな被害を及ぼします。
🍀料理 旅行の楽しみの一つはご当地料理である。今回はホテル近くの食堂で沖縄及び久米島の料理を楽しんだ。サクナや島らっきょう、海ぶどう、イラブチャーなど人生で初めて食べる食材も多かった。どれもおいしかったが、刺身に関しては、南方の魚の特徴なのか少しモサッとした歯ごたえで、身の引き締まったプリプリ感は感じられなかった。まぁそれが沖縄の味ということなのだろうか。
サクナ(長命草)の和え物
天然もずく酢 / 島らっきょう
刺身三種 前列の左:イラブチャー(ブダイ) 中央:シルイユ(シロダイ) 右:マグロ
海鮮サラダ(海ぶどう入り)
グルクン(タカサゴ)の唐揚
久米島地鶏の塩焼き
車海老の塩焼き
チビ車海老の唐揚
ごちそうさまでした~ (^_^)