三泊四日の北京(上)

北京は過去に何度か訪れたことがあるが、嫁さんは一度も行ったことがないとうことで、今回は一緒に阪急交通社のツアーに参加することにした。自由旅行もいいが、旅行後の休息を含め5日位と時間が限られていたので、便利で効率の良い団体ツアーにした。

【参考】阪急交通社ウェブサイト
 http://www.hankyu-travel.com/tour/detail_i.php?p_course_id=R105NH&p_hei=30

★天安門・故宮  故宮を訪れた日は、ちょうど全国人民代表大会の最中で、天安門広場周辺は警備がかなり厳重であった。しかしそんな時こそ団体旅行の強みが発揮される。長い行列ができている検査所の横をスルっと通り過ぎ、短時間で天安門にたどり着くことができた。広大な故宮は、約10年振りの訪問である。「またここに来たか…」と、なつかしい気分になった。

故宮の北には景山公園がある。ゆっくり登っても確か15分ほどで山頂に着いたかと記憶している。そこから見る故宮の眺めは壮観で、ずっと見ていても飽きがこない。さて、公園の一角に、明末の崇禎帝(すうていてい)が首を吊って死んだという生々しい場所がある。故宮内の「珍妃の井戸」(珍妃が投げ込まれて殺された)もそうであるが、現在多くの観光客がワイワイと行き交う場所も、過去にはゾッとする事件が起きていたということである。

★八達嶺の長城  八達嶺は約20数年振りか。明代の堅固な城壁が山の稜線に沿って延々と続く姿は壮観である。以前訪れた時は、時間内になるべく遠くまで行こうと意気込んでいた。しかし今では疲れやすい体質になっているので、のんびり歩き、適当な場所まで行ったら戻ろうと考えるようになった。この変化こそがまさに心身両面の「老い」というものなのだろう。毛沢東の詞に「不到長城非好漢」(長城に達しなければ好漢ではない) という有名な句があるが(参照:下の碑文の写真)、ある人がその句に続けて「到了長城変老漢」 (長城には着いたが老人になってしまった)と茶化して書いていた。まぁ、それは私自身のことでもあるなぁと感じた。そして、あと数十年も経てば、さびしいことであるが、旅行すること自体が面倒に感じるようになっているかも知れない。

赤色異分子、君に何が起きたのか!?


ある日、自宅の菜園を少し離れた所から眺めると、緑の群がり中に一点、「赤い物体」が見えた。トマトにしては長細いので不審に感じた。そして近づいて見ると、それは赤化したピーマンだった。赤化ピーマンは一つだけで、他の多数のピーマンは通常通り緑色である。どうして一個体だけ赤化したのか?原因は謎である・・・


人間も「十人十色」というように、野菜も外観は常に同一とは限らない。通常予想される形や色とは全く違う結果になることもあるのだ。


後日、その赤色ピーマンを食べてみたが、味は普通の緑色ピーマンと同じであった。このような日常でのちょっとした意外性、小さな驚きも、家庭菜園の楽しみと言えよう。