【近江紀行】鳥居楼名物しゃもすき(2021.11.29)

2021年、秋も深まり自宅前庭のイロハモミジもきれいに紅葉している。今日は2023年1月23日、春節翌日のハルビン自宅マンション前は花火や爆竹の音もなく比較的穏やかな雰囲気だ。あれから2年が過ぎた。この記事をまさか中国で編集掲載することになるとは当時全く想像外のことである。人生どのように変化するかは分からない。特に自分の場合は特定の組織・団体に長期間属すことが精神的に苦手で、その時々に好きなように判断して風のように生きている。やはり人生の決定権は自分で握り、素直な気持ちに従って生きるのがストレスもなく後悔も少ないだろう。もちろん諸事情によって必ずしも理想のようにできず、惰性で生きていくことも人生ではあるが・・・

自宅のモミジ。レンガの門柱は自作、仕上がるまで結構苦労した・・・

今回は隣町の新旭にある明治創業の料理旅館「鳥居楼」で一泊二日し名物「しゃもすき」を食す。自宅から車で10分の距離だが飲酒運転は危険で言語道断、また当時県民割でお得に利用できたので一泊することにした。近くには特に観光スポットはない。ただ夕食まで時間があったので散歩がてら安曇川を見に行った。夕暮れ前の川岸からはそのゆったりとした流れが目に映る。
逝者如斯夫、不舎晝夜。
逝く者は斯くの如きか、昼夜を舎かず・・・

何かの用事で自宅から今津方面に向かう途中いつも鳥居楼の看板が目に入るので、その存在は少し気になっていた。実を言うとこの看板は私のお気に入りで、色といい字体といい味のある良い雰囲気を醸しだしている。当日看板の写真をパチパチ何枚も撮ったのを覚えている。

店のパンフレット、興味のある方はネット検索してみてください。

部屋は古びた和室で、どことなく懐かしさを感じ落ち着ける。浴場は温泉ではないがゆったり足を伸ばせるので食事前にほどよく汗を流せる。

いよいよ夕食の時間だ。寝室とは別部屋に食卓が準備されている。酒は地元新旭の上原酒造「山廃仕込・辛々(からから)」を注文。先ずは鮎の甘露煮などを食べる。これがまた酒によく合うのだ・・・。やがてシャモの新鮮な切り身盛合せが運ばれると気分が高まる。胸肉と砂肝は生のまま生姜醤油で食す。軍鶏は今回が初めて、想像以上にコリコリ歯ごたえがあり、いつも食べている鶏肉とはやはり違っていた。そして水炊き、すき焼き(シャモの生卵を利用)の順に肉と野菜を楽しむ。夫婦水入らず、なかなか幸せなひとときだ・・・。年寄なのですぐに満腹、残念だが最後のうどんは断った。まぁシャモを充分堪能したのでもういいでしょう・・・

DSC_0500
われは湖の子、さすらいの・・・ 箸袋に印刷された「琵琶湖周航の歌」の歌詞、なかなかいい雰囲気を添えている・・・

翌日、おいしい朝食をいただく。その後部屋でひと休みしてから出発、久々にマキノ町のメタセコイア並木へ行った。この並木はどの季節に来てもそれぞれ違った姿を楽しめるが、今回はきれいな紅葉を見せてくれた。おしゃれな喫茶店でひと休み、私は酒飲みなので日本酒を注文、ほろ酔い気分で一泊二日のしゃもすきの旅も終わりを迎える・・・

しばらくしてから店を出て帰宅した。今は氷点下29℃の寒い哈爾浜にいるが、記事を書いている間は心は高島に戻っていた。私の生霊が辺りをウロウロしているのを見た人がいたかもしれない。ただ怨念は全く抱いてないのでご安心を・・・。鳥居楼ではしゃもすき以外に天然の「鴨すき」や「ぼたん鍋」、「金太郎(地元の熊)鍋」も提供しているとのこと。帰国したらまた鳥居楼で一泊しておいしい鍋を食べたいものだ・・・

【鉄道の小さな旅】列車6284:香坊駅➔平房駅(2023.01.15)

少し前に鉄道「香坊駅」の話を取り上げたが《参照:雪の香坊駅(2022.12.24)》、今回は実際にこの駅から列車に乗ってみた。とはいっても二駅目「平房駅」まで約30分間の短い乗車だ。それでもローカル鉄道の雰囲気を十分に楽しむことができて満足である。

香坊駅まで今回はバスではなく地下鉄を利用、最寄りの「中央大街」から「珠江路」で乗り換え「油坊街」で下車、そこから徒歩で香坊駅へ向かう。平房駅からは地下鉄「新疆大街」まで徒歩約約1時間。目的もなく何も考えずただ歩き続けるのは気分的に楽でとても癒される。帰りは「新疆大街」から乗り「博物館」で乗り換え「中央大街」で降り自宅まで歩く。ちなみに歩数計を見るとこの日は約17,500歩だった。まあまあ疲れました・・・。

霍尔瓦特(Holwalt)将軍府旧跡
地下鉄「油坊街」から香坊駅まで歩いて行く途中に立派な建物が存在している。Holwaltとはどのような人物か。ネットには「ロシア皇帝の命で中東鉄道局局長として派遣され、1903年から1920年までこの官邸で過ごした。長い白ひげから哈爾浜人に“白毛将軍”と呼ばれている」とある。

【追記 2023.01.27】昨日26日、自宅マンションから徒歩5分ほどの距離にある「哈爾賓博物館」へ行ってきた。ここへ来るのは3回目であるが展示スペースが比較的広く、今回ようやく公開部分のほぼ全てを観終わった。さて哈爾浜市の発展史を紹介しているコーナーで霍尔瓦特(Holwalt)さんの肖像写真と簡単な紹介文のパネルがあったので、中東鉄道の路線図とレールの画像も併せて掲載する。

香坊駅に到着、周辺の街並みを見るとたくさんの集合住宅が立ち並び人口は多そうだ。ただ駅周辺には人の姿は少なく活気は感じれない。とりあえず切符を片手に駅待合室へ入る。

乗車時間になった。改札口を通りホームへ向かう。ホームは想像以上に広くて立派だ。連絡橋を渡り指定の車両へ入る。座席は硬い二等席、ボックス型で狭苦しいが30分間だけの乗車なら全く問題ない。以前、蘭州から杭州まで32時間を同様の席で過ごした時はさすがに疲れたが・・・。

途中、火力発電所の巨大冷却塔の横を通過し、孫家駅に停車、客を乗せる。その後も車窓からは工場や住宅など殺風景な景色が見えるだけだ。

孫家駅

ほどなく平房駅に到着。この小さな駅も特段何もなくいたって平凡、さっそく地下鉄「新疆大街」を目指して歩き始める。駅周辺の商店街や住宅地以外は公園の中の遊歩道を歩く時間が長かった。園内には雪が残り寒々としていたが、この時季特有の雰囲気が感じられて悪くはない。独特な外観のイスラム教寺院もあり、玉ネギ型の屋根が青空のもとキラキラ輝いていた。

第七三一部隊宿舎区旧跡
新疆大街に近づくと住宅や商店が密集している。その中に第七三一部隊の宿舎が残っている。説明では1930年代の建設という。時代の経過で外観は古びて見えるが、作りが頑丈なのか今でも住居として利用されているようだ。

給水塔旧跡
地下鉄新疆大街駅1番出口から徒歩1分の新疆大街に面した位置に「給水塔旧跡」がある。遠くから見てもその独特な外観でよく目立っている。説明では1936年建設、第七三一部隊駐屯地や隊員宿舎への給水設備であったという。

給水塔の見学後は地下鉄で帰宅。今回のような鉄道小旅行もたまにはいいものだ。次はどこへ行こうかと考えている・・・。