【ふるさと信州 2023年7月】善光寺・かんだた・山故郷・浜名屋


一時帰国期間を利用して長野市に一週間ほど帰省した。父もだいぶ体が弱まりサポートが必要となったので今回は姉二人と共に必要な手続きや掃除、買い物などした。人生やはり何かしたいことがあれば体が動くうちに躊躇せずにすべきである。酒にしても以前の父はゴクゴクご機嫌に飲んでいたが、今は一切飲まない。飲みたい気分にもならないという。自分は幸いまだ酒が飲めるので、飲めなくなる日までは酒と楽しく付き合っていこうと思う。

京都駅  長野市へは京都駅八条口から高速バスを利用する。出発まで時間があったのでバス停近くの居酒屋「魚里ゐ夷 (とりいえびす)」で酒を飲む。日本酒を注文。この店の面白いところは酒が小さいヤカンに入れて出されることだ。酒の肴は、たこわさ、エビの唐揚げ、おばんざい三種を注文。どれもおいしい。ひとしきり飲んでからほろ酔い気分で店を出てバス停へ向かう。そしてバスに乗り、寝て起きると長野駅に着いているという具合だ。


善光寺  帰省すると必ず善光寺へ参拝する。善光寺に関しては以前に当ブログ「【保存版】信州狂人式「善光寺参り」①JR長野駅~善光寺交差点」で詳しく紹介した。今回そこで述べていない「親子の乳牛像」を紹介する。それは本堂の北西、忠霊殿の正面辺りに設置されている。親は善子(よしこ)さん、子は光子(みつこ)さん。ネットで調べると森永乳業からの寄付とのことだが、詳細は不明。その日は偶然その前を通り、何十年ぶりかで久々に親子の牛と対面した。その瞬間までは存在自体を完全に忘れていた。牛の近くには雰囲気のある茶屋が営業している。その日は猛暑で飲まなかったが、冬の寒い時期に飲む温かい甘酒は実にいいものだ。


手打ちそば屋・かんだた  帰省時は決まってそば屋さんに行く。この日は善光寺の帰りに前回食事してみて印象の良かった「藤木庵」(参照:【保存版】信州狂人式「善光寺参り」④そば屋さん他)へ行ってみた。すると多くの客で順番待ちができていた。夏のこの時期、寺周辺の飲食店はかなり繁盛しているようだ。まあ市内にはおそば屋さんが多いので別の店に行く。善光寺から「中央通り」をしばらく南下し左手に現れる「権堂アーケード通り」に入る。そして最初の交差点を右折し少し行くと右手に「手打ちそば」と書かれた白い提灯が見える。店は路地の奥にある。店内は狭いが雰囲気はある。一階のカウンター席に座り、先ずは純米吟醸酒「松尾・斑尾」の冷酒を注文。そばは「にぎわいセット」にした。最初に小鉢三種とサラダが出される。酒飲みには都合がいい。その後、特別純米酒「信濃光」の燗酒を注文。この酒は燗にすると香りが更にひきたつという。そうしているうちにそばが運ばれてきた。狭い店のカウンターで一人静かにおいしい酒とそばを楽しむ。こころ落ち着くひとときだ・・・。
【参考】かんだたHP


戸隠蕎麦・山故郷(やまざと)  「中央通り」と「昭和通り」の交差点北東、10階建てビル「TOiGO トイーゴ」の2階にある。店内は広くて明るく、気軽に入れる喫茶店のような雰囲気だ。2時過ぎに来たため客は自分一人だけ。ただ平日のランチタイムにはビジネスマンでにぎわうことであろう。ここでは「桂正宗」の冷酒と、「天ぷらざるそば」を注文。先ずは天ぷらを肴に酒を飲む。そして酒とそばを楽しむ。戸隠そばの特徴の一つは「ぼっち盛り」。ザルにそばを「ぼっち」という単位の束で盛り付けるのだ。これまた雰囲気があっていい感じだ。ほろ酔いで心落ち着くひととき・・・。おいしい酒と手打ちそばを気軽に楽しめるという環境は実に貴重である。
【参考】山故郷(食べログ)


炭火焼うなぎ・浜名屋  中央郵便局前から「昭和通り」と交差する一方通行の道を北に5分ほど歩くと右手にある。うなぎは高価な食べ物、普段はスーパーの安いうなぎを買って食べているが、たまには専門店で本格的な蒲焼を食べるのもいいものだ。うなぎが焼き上がるまでは肝焼きを肴に本生吟醸「亀の海」を飲む。しばらくすると重箱が運ばれてきた。そして中身を想像しながら蓋をパカッと開ける瞬間は少し緊張感もあって何ともいいものだ。結果は期待していた以上に立派な蒲焼が入っていてうれしくなる。早速ひと口食べるとプリプリ肉厚でジューシー、また炭火の香ばしさと秘伝のタレの旨味も加わり、「これがうなぎの蒲焼か!」と、想像以上のおいしさに少し驚く。うなぎの蒲焼を食べるなら絶対オススメのお店だ。
【参考】浜名屋HP


次の一時帰国は来年1月中旬を予定している。故郷のおいしい酒と食べ物、寒い季節はあたたかい燗酒がいいだろう。今から帰省するのが楽しみである・・・。

二泊三日のたつの市新舞子浜・難波(2023.07.29)


夏の一時帰国、好きな海水浴を楽しみ、海鮮料理も味わおうと考えた。そこで今回は初めて兵庫県たつの市の新舞子浜にある「新舞子ガーデンホテル」に一泊、翌日は難波のホテルに一泊、久々になんばグランド花月で漫才と新喜劇を楽しむという計画だ。

姫路駅で昼食  自宅からJRの快速列車を利用するが、たつの駅までの直通はないので、姫路駅で乗り換える。ついでに改札を出て駅ビル内の回転寿司店で昼食をとる。夏のおすすめランチの中からよさそうなセットを選んだ。回転寿司は自宅近くのはま寿司で食べて以来で、回転とは言えとてもおいしくいただいた。


たつの駅到着  駅前で迎えに来たホテル送迎車に乗り新舞子浜へ向かう。ホテルは2000年開業、2015年リニューアルとのこと、外観や内部もきれいだ。予約した部屋は狭かったがきれいで清潔、窓から海の景色も楽しめる。オススメは展望風呂「天空の湯」。露天風呂では潮の音と海風を感じながら瀬戸内海の絶景を眺めることができ、本当に癒されるひと時である。

写真の左奥、山の中腹に見える建物が「新舞子ガーデンホテル」
「天空の湯」の露天風呂(新舞子ガーデンホテルのHPより転載)


楽しい海水浴  部屋で少し休んでから浜へ向かう。猛暑日が続く中、この時は多少雲が出ていた。そのほうが皮膚にはやさしいだろう。さてゴーグルとシュノーケル、フィンを付けて海に入る。この浜は遠浅で波も比較的おだやかだったが、何かトラブルがあってもすぐ陸に戻れるように立って足がつく比較的浅い場所で遊んでいた。さて当初は沖縄の砂浜で体験したように色々な魚に出会うことを期待していたが、今回はただ一度だけ魚らしき黒い影がサッと目の前を通り過ぎたのを見ただけで、その後は皆無。透明度も悪く薄暗いので、仮に魚が近くにいたとしても気づかなかったのかもしれない。やはり沖縄とたつの市の浜とには根本的な違いが存在する。まぁそれでもしばらく海でジャブジャブ遊んでからホテルに戻った。年に一度くらいは海水浴も悪くはない。


夜の会席料理  展望露天風呂でサッパリし気分が良くなった後は夕食だ。食事会場で指定された場所は海がよく見える窓際のテーブル席、景色を楽しみながら落ち着いて食事ができる。予約したコース料理は「播磨灘会席」、メニューは画像にある通り。最近は年を取ったので食事は「量よりも質」を重視している。実際に出てきた料理はどれもおいしく大変満足した。わざわざたつの市まで来た甲斐があったというものだ。


食後は部屋では冷やした地酒「神力」をグビグビ飲みながらくつろぐ。ベランダから外を眺めると瀬戸内海側は真っ暗で、島の明かりがいくつも点のように見える。市街地側は多くの照明できれいな夜景が広がっていた。耳を澄ますとサーサーとかすかに潮の音が聞こえるのもいい感じだ・・・。


朝食  瀬戸内海を見ながらゆっくり朝食をとる。自宅とは違い品数も多く、やがてお腹は十分に満たされる。雰囲気も良いこのような朝食もたまにはいいものだ。


二日目、山陽網干駅から明石駅で乗り換えて難波へ向かう。明石では街中を少し散策した。駅近くで店の外観から古くより営業を続けているであろう明石焼き「本家きむらや」、また中華「江洋軒」を見かけ気になったので撮影した。この日も猛暑で食欲もなく両店とも入らなかったが、次回はぜひ自慢の料理を味わってみたい。市役所前の臨海公園からは、ダイナミックな明石海峡大橋を眺めた。大きなタンカーがちょうど橋の下を通り過ぎているのが見えた。


難波駅に到着、先ずは予約してあるホテルへ向かう。難波もかなり暑い。近年日本の夏は異常な暑さが長く続く。この日も体感温度は40℃、危険を感じる。せっかくの一時帰国なので外出するが、そうでなければ自宅のクーラーが効いた部屋にいるほうが賢明だ。外出先では意識して水分補給や休息をとる必要がある。チェックイン後は夜のお笑い開演時間まで部屋でゆっくり食事し仮眠をとる。

開演時刻が近づき、なんばグランド花月へ向かう。久々の漫才と新喜劇、とても楽しみである。指定された席に座り、ついに幕が開く。するとダンスグループが踊り始める。最近はダンスも披露するのかと勝手に納得する。また次に出てきたグループもダンスを始める。これはおかしい。さらに次、そのまた次もダンスではないか・・・。その時点で入る会場を間違えたことに気が付いた。連日の暑さで脳が機能低下していたのだろう。そう言えば、最初席に座っていると若い女性が来て「そこは私の席です」と言っていたが、自分のチケットを見せたら諦めて他の席に誘導されていったという事件があった。ただ時間もかなり経過していたので、これも運命と考えダンス公演を見続けることにした。もちろんダンス鑑賞の趣味はないが、色々なタイプのダンスをライブで見るのも初めてなので良しとしよう。


なんばの居酒屋  想定外のダンス鑑賞を終え、外へ出ると夜の難波は人々でにぎわっていた。飲み屋を探して駅近くを適当に歩いていると、外観から雰囲気の良さそうなお店「裏なんば酒場・芯」を見つけ入ることにした。地酒が類別されていていたので数杯飲み比べを楽しみ、適当に注文した料理もおいしくいただいた。ハルビンでは日本料理店や日本居酒屋には一度も行ったことはないので何とも評価できないが、やはり本場の日本居酒屋は最高であった。  


おいしい海鮮料理に癒しの展望風呂、異常な暑さと想定外のダンス鑑賞。色々あった二泊三日の旅、今となってはいい思い出だ。次はどこへ行こうか。人生、楽しみは尽きないのである・・・。