






【31日目】8月19日。貴陽の2日目。1か月旅行の最終観光日。翌日は飛行機で哈爾濱に戻る。記念すべき最後の訪問地は市北西部の「黔霊山公園」。疲れが蓄積しているので、無理せずのんびり行動する。
朝は遅く起き、部屋でゆっくりする。窓から外を見ると天気は良い。そして昼前、黔霊山観光に出発。地下鉄のホテル最寄駅から黔霊山公園駅へ移動、地上に出る。駅の出口から公園まで多くの観光客で賑わっている。この公園は貴陽市では人気がトップクラスの行楽スポットであろう。その理由は4つ考えられる。①交通アクセスの良さ、②豊かな森林や鍾乳洞、③野生猿、④歴史遺産。日帰りでこれだけ楽しめる場所は確かに魅力的だ。



蒋介石と張学良の面会場所 公園に入り最初に訪れたのは蒋・張の両氏が面会した建物。どういうわけか、青いフェンスで囲われ室内は見学できない。早く修繕して客から3元くらの見学料を取れば多少は収入も得られると思うが・・・。




麒麟洞 ここには麒麟洞という名の鍾乳洞と、張学良・楊虎城の両将軍が監禁された建物が見学できる。その後、楊将軍は殺害されたが、張学良は生き延び、最後はハワイでのんびりできたようだ。



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麒麟洞を出たら山の頂上にある仏教寺院「弘福寺」を目指して歩く。途中、野生猿を頻繁に見かける。猿へのエサやりは禁止されているが、その規則を守らず食べ物を与えている心ないダメ人間を数回見かけた。エサでおびき寄せ近くで観察したいということか・・・。






弘福寺 ほとんどの建物が新しいように見えた。現地の説明によると、寺の創建は清・康熙11年(1672)。ただ大雄宝殿にしても1989年に再建されたとある。境内をさらっと見て回り山を下りた。







山を下りる途中、また猿を見た。今回は二組の親子猿で、多くの観光客が取り囲んでさかんに写真を撮っている。私もその中の一人ということだ。子猿は小さく動作も拙いので見ていてとてもかわいく感じる。さらに下ると「古佛洞」がある。黔霊山で最古の建造物の一つという。坂道が終わると「九曲径」と書かれた石碑がある。自分は弘福寺へ裏道を通って上ったので、九曲径は下りの時だけの利用となる。さて、これで黔霊山観光も終了。正門を出て地下鉄駅に向かう。道は帰る客とこれから入園する客でかなり混雑していた。








ホテル最寄りではない一つ前の駅で下車。散策しながら街の様子を見て歩く。レトロな建物があると撮影する。私は古い建物に魅力を感じるのだ。そしてご当地グルメの「腸旺麺」で有名な店に向かう。




金牌羅記・腸旺麺 腸旺麺の有名店で客が絶えないようだ。さっそく自分も一碗注文、外のテーブルで食べる。麺、具、スープ、どれもおいしい。麺は香港で食べた「竹昇麺」と同様にコシ・弾力が強い。スープの赤色が強烈だが、味はあまり辛くない。将来また食べてみたいと感じる逸品だ。






腸旺麺を食べ終えたらホテルへ戻る。もう何もすることはない。ただ部屋で酒を飲みながらのんびり過ごすだけだ。




【32日目】8月20日。貴陽の3日目。午後の飛行機で哈爾濱に戻る。貴陽龍洞堡国際空港ではチェックイン後、「貴鳳凰」という名の麺館で「羊肉麺」を食べる。貴州で最後の食事。ここまでは問題もなく順調であった。ところがその後、飛行機の出発が2時間近く遅れ、南京での乗り換え便に搭乗できなかったのだ。大変である。急いで航空会社カウンターに行き、別の便に変更した。ただその出発時刻は夜10時、哈爾濱の空港に着いたのは21日0時40分、自宅到着が2時半頃だった。旅行最終日の番狂わせ。は~、疲れました・・・。









連載「1ヵ月間の中国西部」もこれで終了。旅行初日は2024年7月20日。現在は2025年6月中旬なので、11か月後にやっと完了した。ホッとする。とにかく多くの様々な体験ができ充実した旅行であった。こうやって記録しておけば、将来また読み返す時の楽しみになるだろう。
上:哈爾濱太平国際空港 下:哈爾濱・中央大街
