三泊四日の通遼(3)


【3日目】午前は博物館の見学、午後は1時の列車に乗り「甘旗卡駅」で下車、甘旗卡鎮(通遼市科尔沁左翼后旗)で一泊する。甘旗卡は今回楽しみにしている庫倫旗鎮の沙漠「銀沙湾旅游風景区」にアクセスしやすいのだ。

遼通市博物館  朝9時過ぎ、市バスで博物館へ向かう。実際に建物を見ると想像以上に大きくて立派、展示内容も大いに期待できそうだ。

 

見学スタート  展示室内は比較的明るく展示物が見やすく、また量もそこそこ豊富で楽しめる。以下では自身が見学して特に魅力を感じた文物画像を掲載する。(キャプション画像付き)。時代は様々であるが、「馬」をモチーフにした文物が目立っていた。当地の歴史・文化において馬の存在が大きかったのであろう。


見学後は博物館の南側にある「文化体育広場」に行ってみる。北京の天安門広場のように広く、何か大型イベントを開催する際には利用できそうだ。見ると他の公園にも普通にある運動器具があったので少し運動する。年を取ると筋力が衰えてくるので、適度なトレーニングが必要だと感じている・・・。


甘旗卡駅に到着  博物館見学後はホテルに戻り荷物を持ってチェックアウト、鉄道駅に向かう。通遼から甘旗卡までは高速鉄道で約25分と近い。甘旗卡駅に到着、駅前から周囲を見渡すと、やはり高い建物はあまりなく、寂しげな小さい街に来たという印象。ただ私自身はこのような小規模の街は好きだ。北京や上海のような大都市とは違い、街全体が庶民の泥臭い生活感があふれ、到着後すぐにそれを感じられて面白い。


ホテルへ行く前、遅めの昼食と晩酌用の酒を買う。まず蒙古料理店で、羊肉と牛肉の餡餅(薄焼き)をそれぞれ2枚と、蒙古ミルク茶をテイクアウトする。店内に飾られたチンギスハンの肖像画が印象的。次に近くのスーパーで地元の蕎麦焼酎「蕎麦王」を購入。モンゴルの人たちは「~王」という表現が好きなようだ。私の故郷・信州にも蕎麦焼酎はあるが、こちらの酒はどのような味がするのか飲むのが楽しみだ・・・。


駅前ホテルに到着  チェックイン後は部屋で少し休憩。窓からの景色は鉄道沿線の殺風景なもの。まぁ、隣のビルの壁ではないのでまだマシだ。さて、先ほど買った蒙古餡餅(薄焼き)を食べる。う~ん、なかなかおいしい。特に羊肉の薄焼きは羊肉独特の味がして内モンゴルにいるという雰囲気が楽しめる。


休憩後の外出  路線バスの本数が少ないようなのでタクシーで「科爾沁(ホルチン)左翼后旗博物館」へ行き見学する。この博物館内は理由不明だが写真撮影は禁止、残念ながら文物の画像はない。その後は「浩日沁草原部落蒙氏餐庁(大青溝街店)」へ行き、晩酌用の肴「烤羊排」(羊スペアリブの炙り)をテイクアウト。内モンゴルに来たら必ず食べる一品だ。受け取った時、アルミホイルに包まれた熱々の状態で、早く食べたい気持ちを抑えて店を出る。店からホテルまでは徒歩圏内なので、のんびり歩きながら街の雰囲気を楽しむ。


街を歩いていると、なかなか面白い店名があったりする。味千拉麺ならぬ「余千味飯団」、「老廖面館-只為一碗好面」(廖さんのラーメン店-1杯のうまい麺のために)、「牛哥」(牛の兄貴)など。日本では少ないが、中国では寥さんの店のように店舗看板や製品パッケージに創業者の顔を表示しているのを時々見かける。代表的なのが「Mr.Lee・李先生牛肉面大王」の李北祺さん。調べると中国系アメリカ人で、元々ロサンジェルスで事業を開始したとのこと。そういえばKFCのカーネルおじさんもアメリカ人。創始者肖像画の表示は、実はアメリカ文化の影響と言えるのかも知れないと感じた。


次に面白いと思ったのは「百老泉酒坊」の人形。他の街でもたまに見かけるが、その不気味な笑顔が印象的だ。そういえば顔が軽生会の齋藤さんに似ているなぁと思いながら通り過ぎる・・・。


晩酌タイム  外出から戻りシャワーを浴びてスッキリすると、いよいよ単独晩餐会がスタート。まずは地酒焼酎・蕎麦王をひとくちゴクリと飲んで喉を潤し、高ぶる気分を落ち着かせる。フ~。そしておもむろに炙り羊肉1本を手に取り、パクリと頬張る。う~ん、うまい~!そしてふたたび焼酎をゴクリと飲む。プハぁ~、生き返る~。やれやれ、この日も長時間歩いて疲れたが、うまい酒とうまい肉で大いに癒される。疲労がス~ッと消えていくような感じだ。このようにして、しばし甘旗卡の夜を楽しむ・・・。


お腹もふくれた。腹ごなしに近場の夜の様子を少し見に出かける。飲食店が集中しているエリアはピカピカ電飾で明るいが、店内を見ると客は少ない。それ以外の場所は暗く人の姿もほぼ無い。駅周辺はこのように寂しい雰囲気だが、おそらくこの街のどこかでは夜市が開かれ、多くの人々で賑わっているのだと思われる。まぁ私は年寄りなのでそろそろ部屋に戻り、もう一杯蕎麦王を飲んでから就寝する😴・・・

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