【抗疫特集】七日間の隔離弁当@如家酒店・哈尔滨火车站果戈里医大一院店(2022.10.24)

10月24日 午後2時前にホテル到着、弁当は夜からの配給となる。やがて時間になると記念すべき人生初の隔離弁当が部屋の外のイスに置かれた。早速ドアを開けて受け取る。白いレジ袋に入っていて中身が一切確認できず不安が増大する。机に置いて袋を開けると紙製の弁当箱と汁椀、それにリンゴも入っている。不安な心理状態は続く。そして遂にフタを開けて中身を凝視すると、うんOK、大丈夫そうである。実際に食べてみると味もおいしく、ご飯は普段食べる量の2倍はあったがパクついて完食した。久々に本場の中国家庭料理、明日以降も期待できそうだ。ちなみに一日の食費は100元(現在日本円で約2,000円)、そして配膳時間は以下の通りである。
【朝7:30-8:00、昼11:30-12:00、晩17:30-18:00】

10月25日 昼にスイカ、夜にコカコーラが付く。日本人としての感覚では「寒い季節にスイカ」、「弁当にコーラ」という状況はよく理解できない。これも現地の人々の習慣、嗜好なのか・・・それとも小さい子どもや若い隔離者を配慮してのことか。

10月26日 昼にナシ、夜にまたスイカが付く。毎回、各料理の食材や味付けは異なっていて飽きることなく食事でき、その点の配慮にはたいへん感謝している。

10月27日 昼にまたスイカ、夜にはスプライトが付く。スプライトを飲むのは何十年ぶりだろうか、こんな味だったかと懐かしく感じた。ただ正直、弁当にはお茶がいい・・・

10月28日 昼にスイカ、夜にはバナナが付く。毎日出される卵スープには必ずパクチーが入っていて一味違ったおいしさを感じる。もちろん苦手な人は困るだろうが・・・

10月29日 毎日似たようなメニュー、しかも隔離中は運動不足となり、食欲が減退するのではないかと心配したが、意外にも食欲は旺盛で毎回一切残すことなく完食している。ただ運動せずに食べる量は普段の倍になっているので、ジワジワと着実に体重が増えているようであり健康面で多少心配はしている・・・

10月30日 夜、隔離始まって以来初の海産物である茹でたエビが二匹付く。哈爾浜は内陸部にあるので海の幸は家庭料理にはあまり使用されないということなのだろうか・・・

10月31日 朝、最後の弁当を受け取る。同時に出発時に携帯できるよう定番のインスタンラーメン「康师傅・红烧牛肉面」、それにザーサイとウインナーも渡された。いよいよこのホテルともお別れである。自由の身になったら、散歩でこの地をまた訪れてみたいと思う。その時は今回とは違った印象を受けるかもしれない・・・・

私の場合、マント―の一種である「花巻、ホアチュアン」(巻き蒸しパン、steamed twisted roll)を食べる際は、まず上の写真のようにバラバラにする。そうすると表面が適度に乾燥してサクサクし、中はモチモチで食感が良くなるのだ・・・

では出発だ。七日間おいしい弁当をありがとう。おかげさまで少し太ったようだよ・・・

【抗疫特集】七日間のハルビン隔離生活(2022.10.24)

松花江
隔離先のホテル

早朝から色々慌ただしかったが、ようやく何とか機内の座席に座れた。ホッとする。飛行機は離陸後しばらく日本海を進み、やがて朝鮮半島を横切り黄海へ抜ける。すると中国大陸が見えてくる。最初は山東半島、次に遼東半島が確認できる。以前訪れたことのある場所が目視できた。当時のことも少し思い出す。山東半島の「威海」では食堂でアサリ酒蒸しを食べて中毒になり大変だったこと、遼東半島の「旅順」では203高地など日露激戦地で持参した鎮魂の酒を飲んだことなど・・・。飛行機は遼東半島の東海岸から陸に入り、哈爾浜まで北上する。成田から4.5時間ほどかかったか、無事ハルビン太平国際空港(HRB)に着陸、またホッとする。
ところで前回の大陸訪問は2019年10月(参照:「五泊六日の渭南・華山・咸陽1」)、ちょうど3年ぶりだ。それまでの間、中国での就職をコロナ禍の影響で何度も断念したということもあり、この3年間は特に長く感じた。ただまだ感慨にふけるのは早い。乗ったリムジンバスは前後計4台の警察車両に挟まれてホテルまで移動、10日間の隔離生活(7日間の施設隔離+3日間の自宅隔離)が始まるのだ。隔離が解除されるまでは外部との接触は一切許されない。でもまぁここでジタバタしても仕方がない。これも珍しい貴重な経験と考えて落ち着いてのんびり過ごすとしよう。

山東半島
山東半島(高徳地図より転載)
1997年 威海・劉公島の砲台跡 このあとアサリを食べて食中毒になる
遼東半島
遼東半島(高徳地図より転載)
2017年 旅順203高地の爾霊山記念碑
哈爾浜市内の建物群が見える
ハルビン太平国際空港

ホテルに到着。今回七日間隔離でお世話になるのは「如家酒店.neo(哈尔滨火车站果戈里医大一院店)」。如家酒店は中国全土に展開するホテルチェーンで、私も別の土地で何度か利用したことがある。各自チェックイン手続きをし体温計等を受け取って部屋に入る。7日分の宿泊費+食費が発生するが、私の場合は勤務先が負担する。私に割り当てられた部屋は2階の大通りに面した狭く暗い部屋で、「コンフォートイン六本木」の壁の風景よりましだが、小さい窓からの眺めも殺風景で評価するに値しない。これから七日間を過ごす隔離部屋としては理想に反する環境である。あぁ、困ったものだ・・・

Trip.comで紹介する「如家酒店・哈尔滨火车站果戈里医大一院店」

7日間は何をして過ごしたかということだが、私はパソコンを使って毎日40分×2コマの遠隔授業及びその予習もあったので退屈することはなかった。他には当ブログの記事作成にいつもより多くの時間を使うことができた。もちろん定期的なPCR検査も行われた。以下に主な項目の時間表を紹介する。
【PCR検査】4:00—6:00、医療担当者が各部屋の入り口で検査を行なう。
【体温測定】8:00-8:30、15:00-15:30、結果写真をメールで送る。
【配  膳】朝7:30-8:00、昼11:30-12:00、晩17:30-18:00
【ゴミ出し】18:30-19:00、ドアの前の床に置かれたトレーに置く。
 ※7日間の食事については別の記事で紹介する。

部屋から見えるホテル前の「果戈里(ゴーゴリ)大街」

7日間の隔離からようやく解放される。昼前それぞれの目的地別に移動用の車両が到着、荷物を持って建物の外に出る。一週間ぶりの屋外、曇りだったが光が少しまぶしく、空気も新鮮で気持ちよかった。それもつかの間、車に乗るよう促される。これから3日間の自宅隔離、少し我慢すると自由になれる・はずだった。実は午前中関係者から連絡が入り、別の施設で更に7日間の隔離が必要だと聞いたのだ。急な変更、あぁ~どうなっているのこの地域の防疫政策は・・・。同じ車に乗っていた日本国籍のキムさんも突然7日間に変更されたと言っていた。まぁ慌てず騒がずお茶でも飲みながらのんびり過ごしましょ・・・

荷物を積み、次の隔離施設へ出発する。如家酒店さん、お世話になりました。
再見~~