五泊六日の楡林・米脂・延安(1)2025.04.30


労働節の連休を利用して陝西省の楡林・米脂・延安を旅した。主な訪問地として、楡林は古城(衛城)、鎮北台、紅石峡、米脂は李自成行宮、窰洞(ヤオトン)、延安は宝塔(岭山寺塔)、棗園。なお五泊とあるが、長春龍嘉国際空港に近い長春駅前での一泊も含んでいる。旅程は以下の通り。

  哈爾濱➔(Train)➔長春《1泊》➔(Air)➔楡林《2泊》
 ➔(Train)➔米脂➔(Train)➔延安《1泊》
 ➔(Train) ➔楡林《1泊》➔(Air)➔哈爾濱 

長春駅前で一泊  退勤後に哈爾濱西駅から長春駅まで移動し、駅近のホテルに着いたのは深夜0時近くとなった。ただ翌日の便は13:15発で、時間的には余裕がある。部屋では途中のコンビニで買った酒をゆっくり飲む。旅が始まるワクワク感と酔いも重なってとても楽しい気分だ。またこの部屋の窓からは長春駅が眺望できる。時々グラス片手に闇に包まれた少し寂しげな長春駅の姿を見て楽しむ・・・。


楡林へ向かって出発  朝8時過ぎに起床、シャワーを浴びてから即席麺を食べる。空港最寄りの龍嘉駅行き列車は10:44発、10時過ぎにホテルをチェックアウトし駅へ向かう。連休初日とあって駅構内は多くの旅客でかなり混雑している。列車は定刻通りに発着、空港からも飛行機は問題なく離陸、楡林へ向かう。
飛行機から見る楡林付近の風景は乾燥した褐色の砂地が広がっている。人工的な灌漑と植林で都市部とその周辺は緑地が広がっているように見える。約3時間後、飛行機は無事に楡林楡陽空港に着陸、ホッとする。


空港を出た後は、乗合タクシーで予約してあるホテル前に到着。ホテルの建物や室内は老朽化でサビれているが、清潔感はあるのでよい。部屋の窓から見える景色はシティービュー。楡林古城の城壁も一部見えるので悪くはない。荷物を下ろし少し休憩・・・。


古城の散策  休憩後、さっそく古城へ向かう。今回の歩行ルートは、「鎮遠門(南門)」から入り、南大街・北大街と北上して鼓楼まで行き、そこから引き返し同ルートを戻るというもの。鎮遠門を通り抜け歩を進めると、歴史的建造物である「文昌閣」「万佛楼」「星明楼」「鐘楼」「凱歌楼」「鼓楼」が順に現れる。それぞれ個性的で異なる外観をしているので飽きずに楽しめる。


ここで一点、楡林で残念だったことがある。それは鎮遠門の近くにある「凌霄塔」(明代建立)の見学を忘れてしまったことだ。楡林では3泊したが、油断していた・・・。下の写真にある通り少し離れた場所からは眺めたが、その真下まで行って見たかった。これも何かの運命か。また楡林に来いという意味なのかも知れない・・・。


鎮遠門(南門)


文昌閣


万佛楼


星明楼


鐘楼


凱歌楼


鼓楼の前に夕食  鼓楼が視界に入り少し眺めたが、近くにある泡饃店が気になった。店頭で焼いている串焼きもおいしそうだ。お腹も空いたので店に入り食事する。注文したのは看板メニューの「羊肉泡饃」(優質羊肉・30元)。


羊肉泡饃について。むかし西安で食べた時の記憶では、白濁スープの中に硬いパンを自分でちぎって入れ、柔らかくして食べるスタイルだった。しかしこの店では画像にある通り、辛みのある赤濁スープの中に粒状の小麦麺がすでに入った状態で配膳される。麺について店の人に聞くと、昔は手作りで人間がちぎっていたが、今は機械を利用しているそうだ。その他、緑豆製の透明な麺も入っているのでW麺の状態。名称は同じでも地域によって食べ方が多少異なるのであろう。
食事も終わり、別注文した夜食用の羊肉串焼きを受け取り店を出る。


鼓楼  泡饃で満腹になり、気分も落ち着いた。そして冷静に鼓楼を見学する。時刻は19:30、空も薄暗くなり、街灯が照らされ建物のライトアップも始まった。路上では伝統音楽の演奏会が開かれ、楽器と歌声の賑やかな音が街中に広がっている。来た時と同じ道を歩いているわけだが、街の様子がガラッと変わり、城内を二度楽しむことができて好運だった。


鎮遠門から古城エリアの外に出てホテルに向かう。途中、スーパー「物美/WU MART」に寄り、陝西省宝鶏市の焼酎「西鳳酒」を買う。本当は楡林の地酒が欲しかったが、残念ながら見つからなかった。またしばらく歩きホテルに到着。ホテルも電飾で輝き、闇空に浮かんでいるように見える。


さてさて、この日は楡林に無事到着。古城の散策も楽しむことができた。この後はテイクアウトした炭焼き羊肉をつまみに、烈性酒をグビグビと痛快に飲んで寝るだけ。
やがてホロ酔い気分になり、グラス片手に窓から街の夜景を眺めたりする。翌日の観光では長時間歩くことになりそうだ。そろそろ就寝しよう😴・・・