五泊六日の香港・澳門・珠海(6)最終回


【六日目】最終日、日本に帰国する日だ。今回の旅行も歩くことが多くそこそこ疲れたが、それももうすぐ終わる。この日は移動が中心なので何をするとかの計画はなかったが、初めてトラムに乗り、香港では二回目の飲茶(ヤムチャ)を味わい、空港ラウンジではビッググラス・ビールを飲み、最後は上空からの景色も楽しんで、移動日としては思っていた以上に充実できた。

ホテルの朝  起きて窓の外を見ると、霧に包まれたビクトリア湾が広がり、対岸の九龍もぼやけて何とか見えるという状態だ。眼下の道路では多くの車が次々と往来していて、朝からせわしさを感じた。


トラム初乗車  香港名物の2階建て路面電車「トラム」(Tramway)、100年以上の歴史があるという。縦長で何とも愛嬌のある姿をしている。ホテル・チェックアウト後、空港行きのエアポート・エキスプレスに乗るため中環(セントラル)経由で始発駅「香港」に向かうが、途中の道路ではトラムが頻繁に往来していたので紀念に乗ってみた。階段で2階に上がると視野が広がり、独特な雰囲気のある香港の街をしっかり眺めることができた。


添好運で朝食  香港駅に着き、駅ビル内にある点心専門店「添好運」で朝食をとった。今回の旅では二日目の朝に旺角(モンコック)にある「倫敦大酒店」で飲茶したが、一人なので注文する種類には限界があった。今回は香港で二回目の飲茶、前回とは違う点心、「酥皮焗叉燒包」(チャーシュー入りパン)、「韭王鮮蝦腸」(ニラとエビ入り米粉クレープ包み)、「潮州蒸粉果」(潮州風野菜蒸し餃子)の三点を注文。どれもおいしかったが、特に潮州蒸粉果は具だくさんで次回も食べてみたい品だ。


香港国際空港  今回の航空券には往復2回分の無料ラウンジサービスが付いていたので、香港空港でも利用した。関西空港で入ったラウンジはお茶やコーヒーとせんべい菓子しかなく残念だったが、香港では色々な料理や酒類も用意されていたので少し興奮した。早速ビールを注文して飲んでいると、なんと近くにいる人がビッグサイズのグラスでビールを飲んでいるのを発見! これは負けてはいられない! 小グラスのビールを早々に飲み干し、カウンターへ行ってビッググラスのビールを受け取り席に戻った。そしてグビッとひと口飲む。プハ~、うまい! 妙な満足感、達成感を感じながら、窓から外の飛行機を眺めていた・・・。

日本のどこの都市かは知らないが、上空から眺める日が暮れて明かりが灯された街の姿は印象的だ。そう言えばビクトリア湾の夜景もたしかに見事で時々その景色を思い出す。関西空港に到着すると雨。濡れた窓のせいで空港がぼやけて見える。さてさて旅も終了。しばらくは自宅でゆっくり休むことにしよう・・・。

五泊六日の香港・澳門・珠海(5)2024.01.26

【五日目】この日は澳門から香港に戻る。香港では特に何もする予定はなかった。ホテルに着いてからは夜外食に出るまで室内でゆっくりしていた。夕食は地元の海鮮料理など何か特別な料理を食べたいと考え、ネットで適当な店を調べてみたが、結局は歩き回っていて偶然に見つけた店で食事することになった。

澳門での朝食  香港行きフェリーに乗る港に向かう前、宿の近くにある「栄記」という地元では有名な豆腐と麺の店で食事した。古くからある集合住宅や商店でゴチャゴチャした雰囲気の場所にこの店はある。先ずは看板メニューの「冰凍豆腐花」を注文、麺は何にしようかと迷っていると主人が「牛腩麺」(牛バラ麺)がいいと言うのでそれにした。どちらもおいしくて大満足。特にひんやり冷たい豆腐花は甘い生姜汁がかけられ爽やかでツルッとのど越しもよく美味だ。


澳門➔香港  澳門に来た時と同じ港からジェットフェリーで香港へ戻る。乗る前にコンビニで初めて見る青島ビール社製造のレモン・チューハイがあったので購入、フェリーに乗り込み座席に座ると早速飲んでみた。そしてその瞬間この飲み物は「ノンアルコール」だということに気が付いたのである。はぁ、残念な気持ちになった。まさか青島ビール社が酒以外の清涼飲料水を製造しているとは・・・。世の中、油断できないものだ。


香港のホテルに到着  前回の宿泊先は大陸につながる九龍の尖沙咀(チムサアチョイ)だったが、今回は香港島・銅鑼灣(Causeway Bay, コーズウェイベイ)にあるホテル「香港嘉富海景酒店(Crafa Harbour Hotel)」を予約した。せっかく夜景のきれいな香港に来たので、窓からビクトリア湾が見える部屋だ。もちろん前回の狭くて窓もない部屋よりは高額だが、まぁ旅行なので散財するのも許してもらいたい。眺望の良い部屋に入ると、早速リベンジ。フェリーで飲めなかった「アルコール飲料」をグビグビと豪快にのどに流し込んだ・・・。


広東料理店「鍾菜館」で夕食  夕食をとる店を探して銅鑼灣の街を歩き、タイムズ・スクエア (時代廣場)の商業ビル内にあるレストラン「鍾菜館」に行きついた。一人でも注文できる広東料理コースがあるのでここに決めた。店内は清潔で落ち着いた雰囲気もイイ感じだ。先ず酒は紹興酒「女児紅」を注文、温めて飲む。コース内容は画像で示した通りなので説明は省略する。普段は食べないフカヒレやアワビ等の料理をおいしく頂いた。香港で最後の晩餐、とても良い記念になった。


夕食後、ホテルの部屋に戻る。翌日は日本へ帰国だ。窓からは多くの電飾が消えた重く静かなビクトリア湾が見える。将来、また香港に来ることはあるだろうか。そのようなことを考えながら眠りについた。