一時帰国期間を利用して長野市に一週間ほど帰省した。父もだいぶ体が弱まりサポートが必要となったので今回は姉二人と共に必要な手続きや掃除、買い物などした。人生やはり何かしたいことがあれば体が動くうちに躊躇せずにすべきである。酒にしても以前の父はゴクゴクご機嫌に飲んでいたが、今は一切飲まない。飲みたい気分にもならないという。自分は幸いまだ酒が飲めるので、飲めなくなる日までは酒と楽しく付き合っていこうと思う。
京都駅 長野市へは京都駅八条口から高速バスを利用する。出発まで時間があったのでバス停近くの居酒屋「魚里ゐ夷 (とりいえびす)」で酒を飲む。日本酒を注文。この店の面白いところは酒が小さいヤカンに入れて出されることだ。酒の肴は、たこわさ、エビの唐揚げ、おばんざい三種を注文。どれもおいしい。ひとしきり飲んでからほろ酔い気分で店を出てバス停へ向かう。そしてバスに乗り、寝て起きると長野駅に着いているという具合だ。
善光寺 帰省すると必ず善光寺へ参拝する。善光寺に関しては以前に当ブログ「【保存版】信州狂人式「善光寺参り」①JR長野駅~善光寺交差点」で詳しく紹介した。今回そこで述べていない「親子の乳牛像」を紹介する。それは本堂の北西、忠霊殿の正面辺りに設置されている。親は善子(よしこ)さん、子は光子(みつこ)さん。ネットで調べると森永乳業からの寄付とのことだが、詳細は不明。その日は偶然その前を通り、何十年ぶりかで久々に親子の牛と対面した。その瞬間までは存在自体を完全に忘れていた。牛の近くには雰囲気のある茶屋が営業している。その日は猛暑で飲まなかったが、冬の寒い時期に飲む温かい甘酒は実にいいものだ。
手打ちそば屋・かんだた 帰省時は決まってそば屋さんに行く。この日は善光寺の帰りに前回食事してみて印象の良かった「藤木庵」(参照:【保存版】信州狂人式「善光寺参り」④そば屋さん他)へ行ってみた。すると多くの客で順番待ちができていた。夏のこの時期、寺周辺の飲食店はかなり繁盛しているようだ。まあ市内にはおそば屋さんが多いので別の店に行く。善光寺から「中央通り」をしばらく南下し左手に現れる「権堂アーケード通り」に入る。そして最初の交差点を右折し少し行くと右手に「手打ちそば」と書かれた白い提灯が見える。店は路地の奥にある。店内は狭いが雰囲気はある。一階のカウンター席に座り、先ずは純米吟醸酒「松尾・斑尾」の冷酒を注文。そばは「にぎわいセット」にした。最初に小鉢三種とサラダが出される。酒飲みには都合がいい。その後、特別純米酒「信濃光」の燗酒を注文。この酒は燗にすると香りが更にひきたつという。そうしているうちにそばが運ばれてきた。狭い店のカウンターで一人静かにおいしい酒とそばを楽しむ。こころ落ち着くひとときだ・・・。
【参考】かんだたHP
戸隠蕎麦・山故郷(やまざと) 「中央通り」と「昭和通り」の交差点北東、10階建てビル「TOiGO トイーゴ」の2階にある。店内は広くて明るく、気軽に入れる喫茶店のような雰囲気だ。2時過ぎに来たため客は自分一人だけ。ただ平日のランチタイムにはビジネスマンでにぎわうことであろう。ここでは「桂正宗」の冷酒と、「天ぷらざるそば」を注文。先ずは天ぷらを肴に酒を飲む。そして酒とそばを楽しむ。戸隠そばの特徴の一つは「ぼっち盛り」。ザルにそばを「ぼっち」という単位の束で盛り付けるのだ。これまた雰囲気があっていい感じだ。ほろ酔いで心落ち着くひととき・・・。おいしい酒と手打ちそばを気軽に楽しめるという環境は実に貴重である。
【参考】山故郷(食べログ)
炭火焼うなぎ・浜名屋 中央郵便局前から「昭和通り」と交差する一方通行の道を北に5分ほど歩くと右手にある。うなぎは高価な食べ物、普段はスーパーの安いうなぎを買って食べているが、たまには専門店で本格的な蒲焼を食べるのもいいものだ。うなぎが焼き上がるまでは肝焼きを肴に本生吟醸「亀の海」を飲む。しばらくすると重箱が運ばれてきた。そして中身を想像しながら蓋をパカッと開ける瞬間は少し緊張感もあって何ともいいものだ。結果は期待していた以上に立派な蒲焼が入っていてうれしくなる。早速ひと口食べるとプリプリ肉厚でジューシー、また炭火の香ばしさと秘伝のタレの旨味も加わり、「これがうなぎの蒲焼か!」と、想像以上のおいしさに少し驚く。うなぎの蒲焼を食べるなら絶対オススメのお店だ。
【参考】浜名屋HP
次の一時帰国は来年1月中旬を予定している。故郷のおいしい酒と食べ物、寒い季節はあたたかい燗酒がいいだろう。今から帰省するのが楽しみである・・・。