第二回 かもがわ美食倶楽部「水月亭」

2019年3月、今回は高橋さんによる企画で、参加者は高橋さん、土田さん、そして島田の3名。店は京都市南区東九条にある朝鮮焼肉店「水月亭」。京都駅八条東口からは歩いて10分ほどだ。この地域はコリアタウンであり「トンク(東九)」とも呼ばれ、映画「パッチギ!」の舞台にもなったという。映画では朝鮮高校の学生がバスを派手に倒す場面がとても印象的である。

店の名物は「むし豚」で、味噌ダレをつけて食べてみると確かに美味だ。他の料理もみなおいしくいただいた。焼肉は各テーブルのガスコンロで調理する。少し欲を言えば肉は炭火で焼いて食べたいものだ。酒であるが、私はマッコリを飲み続けた。マッコリはアルコール度数が低いので、グビグビ大量に飲んでもホロ酔気分が長く続く安全かつ安心できる酒だ。実は20年ほど前、当ブログにも何回か登場している白石さんと 近くの朝鮮焼肉店で食事をしたことがある。その時は自家製らしきマッコリがヤカンに入っていて、追加を頼むとヤカンからグラスに直接注いでくれた。

今回は集合時間まで少し余裕があったので、店の近くを散策した。実は以前から気になっていた場所がある。それは下京区屋形町の「ひかり公園」。JR京都線や奈良線の車内、あるいは対岸の遊歩道からいつも目にしている公園だ。なぜ気になっていたかというと、そこは鴨川を眺めながらのんびり酒を飲むのに かなり適した場所であると感じていたからである。先ずは十条河原町の100円ローソンで酒を仕入れる。公園に向かう途中の街の風景はいささか異様である。バラックのような建物群や古い集合住宅、散在するフェンスで囲まれた空き地など…。後でネットで調べてみた。すると「京都市地域・多文化交流ネットワークサロン通信」第25号 (2018 年)に東九条に関する説明があった。 

まちの形成は1910 年頃に遡ります。京都駅の改築に始まる 土木事業の活発化に伴って、日本の労働者が増加し、さらに、朝鮮半島で土地や食料を奪われ、やむをえず渡日したコリアン たちも、仕事を求めて京都駅周辺に集まりました。日本の敗戦後、京都駅周辺の人口はさらに増え、住環境が悪化、貧困や子どもの教育問題、東九条地域やコリアンに対する深刻な 差別等が起こりました。

以上は東九条が「コリアタウン」となった由来である。ひかり公園はそのような深刻な地域に隣接してはいるが、公園は万人にとって貴重な憩いの場所である。実際に来てみて、この公園の良さも確認できた。今後川を眺めながら酒を飲みたいときには遠慮なく利用させていただきたいと思う。

  • 会 場:水月亭(すいげつてい)
  • 住 所:京都市南区東九条南山王町46
  • 電 話:075-691-3783

祝!第一回 かもがわ美食倶楽部「眺河」

「かもがわ美食倶楽部」とは、2018年12月、島田石路(信州狂人)が設立した美食会である。会の名称は、第一回開催の店で、鴨川を眺めている時に思いついた。2019年4月現在、会員は以下の3名である。島田(会長)、土田(副会長)、高橋(広報部長)。当会には以下の原則がある。

一.会食時の参加人数は4名以内とする。

二.会食時は厳選食材を用いたスローフードを食す。

原則一に関して、会員数は制限していないが、会食時に料理をしっかりと味わい、また会員同士の交流をより深める為、人数制限をするのである。もし一つの会席に5名以上の参加希望者が出た場合は、会長と会席企画担当者を除いた2名は「くじ引き」で決める。原則二に関して、スローフードを追求しているので、当然ファーストフードは除外する。例えばレトルトや冷凍の食品を多用した料理である。

会を設立した理由は、私の心身の変化に対する憂慮である。簡単に言えば体の老化が進み、同時に食事量も減少している。また精神的には静かで落ち着いた暮しを求めるようになった。現在私は50歳である。当ブログ「三泊四日の青森の旅(上)」でも述べたが、残された健康寿命が短い私にとって、今後の人生は一日一日が貴重である。まずい劣悪食品を食べている場合ではないのだ。多少値段が高くても上質で美味しい料理を味わいたいのである。この文章を一読された皆様に申し上げる。今後私を食事にお誘いくださる場合には、極力スローフードでの会食をお願いする。

さて昨年12月25日昼、記念すべき美食会の第一回が開催された。会場は京都市先斗町の京料理「眺河」、食事は懐石料理で、費用は1人1万円(飲料代含む)。当時会員は私と土田さんの2名だけで、会食もその二人で行った。ところで土田さんは当時を振り返り、そもそもクリスマスにオッサンと食事するのは理想に反することで、多少納得できない部分もあったと告白している。確かに初老と20代前半の男性カップルが狭い個室で鴨川を眺めながら会食している姿は、考えようによっては異様かつ不気味である。店員さんもそのように感じていたかも知れない。ただ誤解なきよう断っておくが、当会は女人禁制の野郎クラブではない。女性の入会も大歓迎ですので、よろしくお願いします。

  • 会 場:眺河先斗町~華~
  • 住 所:京都市中京区先斗町通四条上ル東側8軒目
  • 電 話:050-5868-4976