三泊四日の満洲里(1)2024.09.24


中秋節の連休を使って中露国境の街・満洲里(内モンゴル自治区)を旅行した。三泊四日とあるが、一泊はハード寝台車(硬卧)を利用。私は三段ベッドの真ん中(中鋪)。現地での楽しみは古いロシア風建築の見学。そして羊肉料理も大きな魅力である。

【1日目】9月14日。自宅から哈爾濱駅へは徒歩約20分。20:25発の列車K7091に乗る。到着は翌朝8:40頃。現地到着後は観光で体力を消耗するので、すぐに寝台で横になり早めに就寝する。


【2日目】9月15日。6時前に目覚めると、窓の景色は明るくなっている。睡眠は充分にとったので寝台から下り、通路の椅子に座って外の風景を眺める。乗客の多くは海拉爾駅で下車した。満洲里よりもハイラルのほうが観光資源的に魅力が大きいであろう。
さて、車窓の外は緑の大草原が広がる。多くの牛や馬、羊が放牧されている。想像していた通りの風景だ。時折り集落も見えるが、ロシア風の建物も多いようだ。そして木造の古い給水塔も数回目にする。今住んでいる哈爾濱では見たことのない木造構造物である。やがて定刻通りに満洲里駅に到着。まぁただ年をとり疲れやすい体質になっているので、極力のんびりマイペース観光を心がける・・・。


満洲里到着  駅を出ると予約してあるホテルへ向かう。出口は南側にあるが、ホテルは駅北エリアにあるので歩道橋で渡る。ちなみに駅南エリアには、ロシア時代の建築物が多少は存在している。またバスに乗って見た限りでは、多くの古い平屋住宅と比較的新しい6階建てほどの集合住宅が広域的に混在している。まだまだ開発途上という状況なのだろう。一方の駅北エリアはかなり発展しており、大型ビルが多数存在し、ホテルや商業施設も北に集中している。


歩道橋を渡って北側に下りた所にある広場には周恩来の銅像がある。現地の説明によると、朝鮮戦争時にソ連からの援助物資運送の安全を確保するため、周総理が古い歩道橋の修築を自ら批准したとある。


酒の確保  ホテルへ到着する前に商店でビールと焼酎を購入する。満洲里の地酒がいいと思って探すが、ほとんど隣街ハイラルの産品ばかりだった。結局「満洲里」ブランドの焼酎を買ったが、実はそれもハイラル製造。まぁ同文化圏なので許容しよう・・・。その後、近くにあった軽食屋「杭州小籠包」で朝食をとる。杭州○○も満洲里文化とは違うが、まぁいいだろう・・・。ショーロンポーを食べるのは久しぶり。うん、普通においしい・・・。


安悦賓館に到着  最初、マップに表示された建物に到着したのはいいが、自分が予約してある「安悦賓館」がどこにあるのか迷った。ホテル名は多く見えるが、「安悦」の文字が見えない。そして別の場所に来ると、ようやく「安悦賓館9F」を発見。この建物は各フロアに別名のホテルが多く存在しているのだ。ちなみに10Fは「菲尼克斯賓館」、11Fは「索尼婭賓館」という具合だ・・・。
チェックインした部屋は広くて明るい。窓からの眺望も良いので快適に過ごせそうで安心する。なおホテル入口に関羽像が飾られている。つまりこのホテルは漢族の経営と思われる。もし蒙古族であればジンギスカン像であろう。


駅南観光スタート  駅南には博物館や監獄跡がある。最初に監獄跡に来てみたが昼休みの閉館中。仕方なく周囲の住宅・店舗街を散策。その後、駅前のロシア風建築群、博物館を見学。監獄跡は翌日見学することにした。

住宅・店舗街  庶民の生活臭を感じるエリア。哀愁を感じる古いレンガ造りの平屋建築が広がっている。外壁をロシア風の黄色にしているのも面白い。現代中国では、このような家屋は順々に取り壊され、新たな高層マンションに変化する。ただ不動産バブル崩壊の影響もあり、各地に建設がストップしている物件もある。満洲里の現在の開発状況は不明だ・・・。


駅前のロシア風建築群  駅南広場の東側には「ロシア風古建築群」が展示されており、無料で見学できる。哈爾濱でもロシア風建築物があるので、それほど感動はしない。それでも今まで見たことのないデザインの建物もあり、そこそこ楽しめた。古い機関車も展示されている。由来は不明だが、機関室内にも入ってじっくり観察できるので楽しい。


満洲里市博物館  この建物の由来については百度百科の説明から引用する。それによると、1928年に中露鉄路技工学校として竣工。その後は日本警護隊や鉄路局、医院によって利用されたという。ただ、他の情報では異なる説明もあり、何が本当なのか不明。気になる人は自身できちんと調査することを勧める。


THE RELAX TIME  駅南エリアを観光後、駅北のホテルへ戻る。途中、焼烤店で羊肉串焼き10本を購入。そして午後4時頃、部屋に到着。シャワーを浴びてスッキリすると、くつろぎタイムがスタートするのだ。焼酎「満洲里」を飲みながら、串焼きを豪快にパクつく。うまい! う~ん、いやされるひと時だ・・・。ところで、満洲里焼酎が飲んで空になる恐れがあったので、帰る途中で56度のロシア産ウォッカも購入しておいた。瓶ラベルのイラストは愛嬌があって好感度が高い。これで晩のリラックス・タイムを安心して過ごすことができる。ときおり、窓から外を眺め、旅情にひたる・・・。    


夜7時頃、街へ散策に出かける。そして地元で比較的人気のあるロシア料理店で夕食を取る。これについては次編で述べる。

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