1ヵ月間の中国周遊(30)若羌 ❷ 米蘭遺址


旅29日目。チャルクリク(若羌)2日目。この日、午前はミーラン遺跡、午後は楼蘭博物館を見学する。

県の中心街にあるホテルから遺跡までは東へ約80km、路線バスはないので前日にタクシーを予約しておいた。朝8時半、ホテルを出発。道路の両側は礫沙漠が広がっている。そして10時頃に遺跡の游客服務センターに到着。


遺跡見学について  まず遺跡の概要については以下に百度百科より引用する。それによると、ミーラン遺跡(45.6㎢)には8基の仏塔、3寺院、漢代屯田水利施設、唐代吐蕃古戊堡遺跡が存在するとのこと。
服務センターで入場券を購入後、専用のミニバスに乗り三大スポット(西大寺遺跡、唐古戍堡遺跡、東大寺遺跡)を巡る。各スポットでバスを降り、徒歩で参観者用通路を歩いて見学する。最後の東大寺遺跡見学後は来た道を通って服務センターへ戻る。


見学スタート  数名の参観者と一緒にミニバスに乗り込み、最初のスポット・西大寺遺跡へ向かう。ついにミーラン遺跡の見学が始まった。ワクワク感で胸がいっぱいになる。車窓から見えるのは一面雄大なタクラマカン砂漠の荒涼とした世界…。まもなく前面に西大寺遺跡が現れる。


西大寺遺跡  円柱形の仏塔がひときわ目立っている。現地の説明によると、この寺院跡で壁画「翼をもつ天使像(有翼人物像)」が発見されたという。修復された仏塔は表面が妙にツルツルしていて少し違和感を感じる。遺跡見学後に服務センターに併設されている陳列館で古い時代の仏塔写真を見たが、修復前のほうが寂れた雰囲気が感じられてよい。

上画像:陳列館で掲示されている旧時の仏塔写真


下画像は西大寺遺跡から唐古戍堡遺跡へ向かう途中の風景。  


唐古戍堡遺跡  比較的大きな砦の遺跡で見応えがある。ただかなり崩壊が進んでいて元の姿を想像するのは困難だ。そんな時、現地の説明版にある復元図を見ると理解しやすい。なお以下の遺跡画像の撮影は南西角から始め、反時計回りに進みながら撮影を続け元の場所に戻った。   


下画像は戍堡遺跡から東大寺遺跡へ向かう途中の風景。ヤルダン地形群が楽しめる。 


東大寺遺跡  四方形二層のどっしりした寺院遺跡が目を引く。現地の説明によると、仏典を求めてインドに行った法顕(東晋)、恵生(北魏)、玄奘(唐)が旅の途中で東大寺を訪れたとある。今は砂に埋もれた廃墟だが、当時のミーランは緑あふれるオアシス都市で、多くの旅人が往来したのであろう。


下画像は東大寺遺跡から服務センターへ戻る途中の風景。説明がないのでな何か不明だが仏塔のような建造物も見える。これで遺跡の見学は終了。その後は服務センターに併設されている陳列館で遺跡に関する知識を学ぶ。


ミーラン古城陳列館  ここでは模型や写真パネル、出土品など様々な資料を見ながらミーラン遺跡についての知識を楽しく学ぶことができる。ただ、出土品などの実物展示は比較的少ない印象だ。見学を通じて自身が関心を持った例として、
1.玄奘がミーランに寄ったのは長安への帰路途中であったこと。実はこれまで玄奘の西域歴訪ルートはあまり気にしていなかった。
2.オアシス都市の復元模型は、当時の様子を視覚的に理解しやすく高評価。
3.全8仏塔の写真パネルは、今回多くの仏塔は見学できなかったので、それらの理解の助けになり高評価。
4.植民地争奪戦のように、出土品も争奪戦の対象だったこと。1906年スタインは壁画「翼をもつ天使像」を発見、比較的保存状態の良い7天使像を英国に持ち帰り(大英博物館所蔵)、彼が放棄した状態の悪い天使像は1911年に大谷探検隊が日本に持ち帰った(東京国立博物館所蔵)という。

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紅柳の正体判明!  遺跡見学が全て終了、タクシーに乗り県中心街にある楼蘭博物館へ向かう。途中車内では運転手さんとあれこれ話をしていたが、やがて道路わきに自生しているピンク色の植物が話題になった。その植物は「紅柳」であるという。私が「えっ、串焼きに使う紅柳ですか?」と聞くと、運転手さんはうなずいた。私は中国では何度も「紅柳串焼き」を食したが、串の材料となる「紅柳」の正体をこの時初めて知り感動した。車を路肩に停車してもらい、紅柳の枝を手に取って観察した。なるほど、確かに串になりそうな枝…。これまで様々な場所で見てきたピンク色の植物、それらは串焼きでお世話になっている紅柳だったのだ…。やはり旅は発見があって面白い。そんなことを強く実感した出来事であった。参考に、前日食べた紅柳烤羊肉の画像も載せる。


遅めの昼食  ミーラン遺跡見学後、すぐに楼蘭博物館へ行き見学を始めたので昼食が遅れた。この時はホテルに近い麺館で「西辣蛋拌麺」(トマト・唐辛子・鶏卵の炒め物を載せた汁なし混ぜ麺)を注文。特に旅行中は栄養が偏ることがあり、時にトマトと卵を摂取する必要性を感じるていたので丁度よかった。「西辣蛋拌麺」の概要については百度百科より引用する。


この日の全行程が終了、ホテルの部屋に戻り休息する。部屋は河が眺められる場所にルームチェンジしたので景色を楽しみながら酒を飲んで疲れをいやす。


さて、翌日は朝5時の列車でコルラ(庫爾勒)へ移動。朝早いのでタクシーを予約しておいた。なお、コルラは今回の旅の最終訪問地。そこではどのような新たな出会いがあるのだろうか。今から大いに楽しみである…。